沖縄県情報産業協会 IIA

【ISCOメルマガ】vol19 『久米島の海洋深層水に新産業創生の予感』

ISCOメルマガ vol.19
一般財団法人 沖縄ITイノベーション戦略センター (2019/09/10)

■□目次□■
[1]【ISCO理事長の巻頭報告】『久米島の海洋深層水に新産業創生の予感』
[2]【ISCO情報】
[3]【沖縄県公募情報】
[4]【沖縄情報 経済・企業】
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[1]【ISCO理事長の巻頭報告】『久米島の海洋深層水に新産業創生の予感』
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・『久米島の海洋深層水に新産業創生の予感』
 8月下旬、久米島町と包括連携協定締結のために久米島に渡った。
迎えに来た町役場の方に調印式の前に案内されたのが久米島東部、西奥武島の国指定天然記念物「畳石」である。亀の甲のような奇岩がびっしりと広がった海岸である。案内を読むと、これは溶岩が冷え固まる際に亀裂が生じてできた柱状節理でその頭部が亀の甲の形状で現れている。驚いたのは、溶岩が固まってできたということである。600万年前の火山活動ということである。
隆起サンゴ礁で形成されている他の離島とはまったく成り立ちが異なる。ハワイ島などと同じで、深い海底から屹立した火山島のようだ。調印式後、久米島の新しい産業である「海洋深層水」の取水施設で話を聞いて、得心が行った。筆者は日本経済新聞記者時代、30年ほど前新エネルギーの特集記事の取材で国内外を巡ったが、その中で最も印象的だったのがハワイの海洋温度差発電だった。久米島の海洋温度差発電はハワイに次ぐ世界第二位の規模であるらしい。この時に、なぜ、久米島か、という疑問が解けた。海洋温度差発電は30度程度の亜熱帯の海表面の温度と深海の5度程度の温度との
エネルギーのレベルの差を利用して電気を取り出すのだが、海岸から遠くないところで一挙に深海底になるという火山島の地形が、久米島とハワイ島で同じなのだ。久米島はハワイ島と同じ火山島なのである。久米島ではこの取水量を10倍にして発電量も大幅に増やす計画だそうだ。さらに30度の海水と5度の深海水を混ぜると、配合率によって、30度から5度までの水温の水を作れる。本来なら水温が低い地域でしかできない、アワビや高級水産物の養殖が可能になる。陸上でもハウスの内部を冷水で冷やせば、亜熱帯では栽培しにくい果菜類もコスト安く生産できるのではないか。また、深層水を採取する水深600メートル付近は細菌が生きられないのだそうだ。滅菌した水なので、無毒の養殖カキを育てられる。海洋深層水を核にして、産業の樹形図ができる。久米島に新しい産業が生まれる予感を得て帰ってきた。
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[2]【ISCO情報】
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・ISCO、4市町村と包括連携協定を締結
ISCOは沖縄県内市町村と協力して自治体の課題を解決し、イノベーションを推進する包括協定の締結を進めているが、8月下旬から9月上旬にかけて、相次いで4市町村と協定を結んだ。
♦宜野湾市:8月21日 午前
調印者 松川正則市長  中島洋理事長
♦北中城村:8月21日 午後
調印者 新垣邦男村長  中島洋理事長
♦久米島町:8月23日    
調印者 大田治雄町長  中島洋理事長
♦宜野座村:9月4日
調印者 當眞淳村長   中島洋理事長
協定の内容は、ほぼ共通で、当該市町村での情報通信産業の振興、IT利活用促進によるより良い社会づくり、地域社会発展への一層の貢献のため以下のことについて相互に連携を図る、というもの。1.自治体地域のIT関連産業の振興及び地域のITの普及・利活用に関すること 
2.自治体が保有する情報のオープンデータ化等ITの普及・利活用に関すること 
3.自治体地域のITに関する共創力の強化に関すること 
4.前各号に掲げるもののほか、協定の目的を達成するために必要な事項に関すること
となっているが、久米島町と宜野座村の調印後の懇談では、「ワーケーション」について地域振興の可能性があるとして、ISCOが進めるワーケーション推進の状況を伝え、この面での連携を密にすることを確認した。いずれの自治体でも保有するデータのオープンデータ化についての関心が強く、ISCOが連携している機関のソフトを自治体に提供することも提案した。

・【ODITT補助対象講座 受講生募集】
  データサイエンス講座シリーズ データサイエンティスト上級講座 開講  
  https://isc-okinawa.org/2019/09/08/oditt-005-2/
データサイエンスは、得られたデータに基づき、効率的な業務のマネジメントや合理的な経営判断をするためには欠かせない最重要スキルの一つになりつつある。本講座は、データ分析の際によく用いられる回帰分析や分類についてだけでなく、より発展的なアルゴリズムについても学ぶ。
さらに、データ分析において精度の出しにくい不均衡データの性質と対策についても学ぶことで、様々なデータに対する対応力を養う。なお、本講座はODITT事業の補助対象講座であるため、受講費が割安となっております。ご自身や会社のレベルアップのために、是非この機会をご利用ください。開講日:9月30日ー10月1日(2日間)   
受講料:43,000 円(優待料金有)
場 所:琉球大学 地域創生総合研究棟3階303号室
※受講生応募締め切り 9月12日(木)まで
申し込みはこちら→ http://bit.ly/oditt_006

・【非IT企業向け】Facebook・Instagram活用+Microsoftが描くAI・IoTが変えるビジネス 
  経営・企画・新規事業・IT部門向け 先端I T導入活用セミナー
  https://isc-okinawa.org/2019/09/04/ait-seminer2-facebook-instagram-microsoft/
セミナー概要
日 時:令和元年9月24日 14:00~17:00(会場:13:30) ※個別相談17:00~18:00
場 所:浦添市産業支援センター・結の街 3F 大研修室(沖縄県浦添市勢理客4-13-1)
対 象:県内において観光・小売・飲食・製造・農林水産業等の経営企画・新規事業等に
    携わる皆様、社内のIT部門携わる皆様、支援団体の皆様、先端IT活用に
    ご関心のある皆様(非IT産業向け)
主 催:沖縄県商工労働部情報産業振興課
事務局:一般財団法人沖縄ITイノベーション戦略センター
このセミナーは、沖縄県委託事業「先端IT利活用促進事業」の一環として開催いたします。
「先端IT利活用促進事業」とは、県内非IT企業の経営者層を中心に、先端IT活用についての理解を促進するセミナー等を開催し、先端ITを用いた業務効率化、自社サービス・商品の付加価値向上につながる事業計画作成を支援する事業です。こちらから、お申し込みください。 https://eventregist.com/e/mindset2
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[3] 【沖縄県公募情報】
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・沖縄県公式SNSアカウントプロモーション委託業者選定企画プロポーザルについて
 https://www.pref.okinawa.jp/site/chijiko/kohokoryu/koho/sns/index.html
・おきなわ型省エネ設備等普及事業補助金の公募について
 https://www.pref.okinawa.jp/site/kankyo/saisei/20190807_okinawagata_eco.html
・沖縄コンベンションセンターの指定管理者の募集について
 https://www.pref.okinawa.jp/site/bunka-sports/mice/nyusatsu/occ_siteikanrisyakobo.html
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[4] 【沖縄情報 経済・企業】
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・アクロス古島のリウボウ店舗跡、ユニオンが出店へ4丁目ゆいレール古島駅近くの複合商業施設「アクロスプラザ古島駅前」のメインテナント「リウボウフードマーケット古島マルシェ」が4月末に閉店、空き店舗となっていたが、野嵩商会(宜野湾市)運営のスーパー「フレッシュプラザユニオン」が入居することになった。ユニオンは年中無休、24時間営業のスーパーとして県内で18店舗を展開している。古島駅前店の開店時期や店舗の規模など具体的な内容は未定。 
・水納島の水道、10月から遠隔で自動検針 
沖縄通信ネットワークとOCCは、IoT技術を活用した遠隔の水道検針を10月から開始する。アズビル金門社製の次世代スマートメーターに収容されたLPWA(小電力広域無線通信=Sigfox製)を利用することで、本部町役場から水道使用量を遠隔で確認できる。これまで実証実験をしていたが、商用化に進む。本部町では職員の業務軽減や効率化を期待している。・ゆいレール増便 朝のラッシュ時は4分間隔に沖縄都市モノレール(ゆいレール)は浦添延長路線の開業に合わせたダイヤ改正で、運行数を平日276本、休日(土曜、日曜、祝日)238本と増便する。平日、休日とも日中は8分間隔になる。朝のラッシュ時は4分間隔まで短縮する。平日ダイヤ改正は10月1日、休日ダイヤは11月2日からの予定。
・2022年開場の糸満新魚市場、水揚げ4700トン想定泊魚市場の糸満漁港への移転に伴う県の糸満漁港整備事業計画によると、2020年に着工、22年の市場開設が目標。「高度衛生管理型荷さばき施設」の新設で安心・高品質な水産物を供給する。糸満漁港整備事業計画は、老朽化が目立つ泊魚市場を移転して、糸満漁港と統合することで機能を強化するのが狙い。
・那覇市牧志、完全プライベート空間の高級ホテル、高級外車も無料利用都市型の高級プライベートホテル「ホテル ビビアーナ」が那覇市牧志に開業した。客室は広さ51平方メートルの完全プライベート空間とし、全室にキッチンや洗濯機など生活用具を備えて長期滞在に適している。宿泊者はホテルの設備である高級外車を無料で利用できる。県外から沖縄を訪れるグループ客や富裕層をターゲットとする。県内企業社員の福利厚生用の契約プランもある。
・沖縄の最低賃金790円に引き上げ、全国では最下位沖縄労働局2019年度の県内最低賃金を時給790円に引き上げた。10月3日から発効する。現行の762円から28円の引き上げで、引き上げ額は過去最大。全国平均は901円で、最高額は東京都の1013円。沖縄は全国で最も低い水準で、青森、岩手、秋田、山形、鳥取、島根、愛媛、高知、佐賀、長崎、熊本、大分、宮崎、鹿児島と並ぶ。
・コープおきなわ、「FIT」終了後の太陽光の買取メニュー公表沖縄県では11月以降、1年8カ月の間に約1万2800件の家庭が「FIT(電力の固定価格買い取り制度)」価格買い取りの終了時期を迎えるが、生活協同組合コープおきなわの子会社「おきなわコープエナジー」は買取期間が終了する住宅太陽光発電の余剰電力を買い取る「太陽光買取サービス」を発表した。買取単価は、コープでんき契約者が8.53円/kWh、未契約者が8.03円/kWh。他の電力会社の買い取り価格よりも高く設定。
・那覇オーパ、契約満了で9店舗が閉店
ゆいレール旭橋駅と直結の商業施設「那覇OPA(オーパ)」に入居するテナント9店舗が閉店した。新規に入居する後継店舗は9月末にオープンの予定。「契約満了」が閉店の理由だが、集客に課題があったという指摘もある。沖縄は大型商業施設の開設が相次ぎ集客戦略問われることになりそうだ。 
・7月の県内正社員求人0.6倍台回復
沖縄労働局によると、県内7月の正社員の有効求人倍率が0.60倍で、7カ月ぶりに0.6倍台を記録した。前年同月0.06ポイントの上昇だが全国の1.12倍と比べると依然低水準だ。県の完全失業率は2.8%で、前年同月と同水準だった。有効求人倍率は1.19倍で、34カ月連続で1倍台を維持、那覇・沖縄・名護・宮古・八重山の全5カ所の安定所で1倍を超えた。
・那覇空港ANAラウンジ 隈研吾氏監修で改装
全日本空輸の那覇空港国内線のラウンジが改装された。コルク状の材質をもつ「栓の木」を使用した「大和壁」で明るい空間を演出し地域性を感じられるよう、沖縄の伝統工芸品である紅型の扇子や木工などを大テーブルに飾っている。広さはこれまでの約2・5倍、座席数も約90席から約170席に拡張された。
・「auでんき」、沖縄セルラーと沖縄電力が連携
沖縄電力と沖縄セルラー電話の連携で、家庭向けの電力供給を手がける「auでんき」のサービスが開始。沖電が電力供給を行い、契約者への料金請求など代理販売を沖縄セルラーが担当する。沖縄セルラーのモバイルや光通信の利用者が対象で、電気料金に応じてコンビニなどで使えるポイントが加算される。
・沖縄県産パイン、18年産が収穫14%減 6年ぶりの減少
沖縄総合事務局によると、2018年産の県産パイナップル収穫量は前年比14%減の7340トンで、6年ぶりの減少。少雨による茎葉の生育不良や果実肥大がしにくかったことや収穫時の台風被害で収穫量が落ち込んだ。
・KDDI、那覇に5G拠点
KDDIは沖縄セルラー電話の本社ビル内に「KDDIデジタルゲート沖縄」を開設した。次世代通信規格「5G」などを使える環境を用意し、地元企業がデジタル時代に対応した新事業立ち上げを支援する。地方での拠点開設は初めて。沖縄ITイノベーション戦略センターとも連携しながら需要を開拓する。
5Gの体験のほか「IoT」を体験できる設備を整えた。ワークショップからサービス・ビジネスデザイン、プロトタイプの開発・検証まで一連の作業を短期間で試せる。
・待機児童、沖縄で減少
厚生労働省発表の「認可保育所に入れない待機児童」の調査によると、九州・沖縄では熊本や沖縄など5県で待機児童数が減少した。特に沖縄県の減少数が最も多く、168人減で1702人。うるま市や豊見城市の定員数拡大が寄与した。ただ、沖縄県は全国で唯一出生数が死亡数を上回る「自然増」が続き、待機児童率は2.80%で全国で最高、那覇市の増加数も112人で全国トップ。
・宮古島で外来種のクジャク繁殖
沖縄県の宮古島で外来種のインドクジャクが大繁殖して関係者が困惑している。
羽を広げると優雅で華麗だが、実は雑食で大食漢である。生息域は島全体に広がっている。宮古諸島の固有種で絶滅危惧種のミヤコカナヘビの生態への影響が懸念されている。農作物が食い荒らされる鳥害も報告されている。宮古島市や猟友会が駆除に本腰を入れ始めたという。
・沖縄 観光客9%増 7月最高96万人、韓国は5%減 
沖縄県の7月の入域観光客数は前年同月比9%増の96万3600人で、7月として過去最高を更新した。国内外の航空路線が拡充し、クルーズ船の寄港も増えたのが増加要因。ただ日韓関係の悪化などで韓国からの観光客は5%減った。全国高校総合体育大会の開催もあって国内客は11%増の66万800人だった。海外客は4%増の30万2800人。台湾は横ばいだったが、中国本土や香港は前年同月を上回った。韓国人観光客は6カ月連続で前年同月を下回った。
・竹富島が「入域料」 1人300円 
沖縄県竹富町は竹富島を訪れる観光客を対象に任意で1人当たり300円の「入域料(入島料)」の徴収を始めた。環境保全が目的で、集めた資金は環境維持のほか、自然を損なう恐れがある開発用地の購入などに使う。2015年施行の「地域自然資産法」に基づき、全国初のケース。
・沖縄科技大発ベンチャー、タンパク質解析で新手法
沖縄科学技術大学院大学(OIST)発ベンチャー、沖縄プロテイントモグラフィーは新薬開発に欠かせないタンパク質の構造解析で新たな手法を導入し、製薬会社などからの受託事業の拡大につなげる。
特殊な電子顕微鏡で細かい構造を見る「単粒子解析法」と呼ばれる手法で、製薬会社のニーズに幅広く対応できるようになるという。
・沖縄振興の概算要求横ばい 来年度3190億円  
内閣府は2020年度の概算要求で沖縄振興予算を3190億円とした。19年度当初予算に比べ6%増だが、概算要求は3年連続で同額となった。県が求めた3500億円規模の要望額は下回っている。
18~19年度予算はいずれも概算要求3190億円、当初予算3010億円で決着していた。